
長い夏の暑さから解放されて、さわやかな季節となりました。じっとりとまとわりつくような大気に汗ばんでいた肌は、風に吹かれて、さらりと乾きます。秋や春は空気が乾燥するため、「燥邪」に侵されやすくなるのですが、からだの中で最も乾燥を苦手とするのは肺と大腸です。肺は東洋医学的には、気のエネルギーを生成して全身に巡らせるとともに、血液、水分の巡りや排泄にも関与します。燥邪が鼻や口から入り込んで肺が弱ると、新しい気のエネルギーができないため、呼吸器症状だけでなく、抵抗力(免疫力)も低下します。具体的には、口やのど・皮膚の乾燥、鼻づまり、空咳、目の充血などの症状のほか、大腸の乾燥による全身倦怠感や免疫力の低下などがあげられます。乾燥は美容面にも大きく影響します。年齢を重ねることを「枯れる」といいますが、肺が弱って潤いをなくすことで、見た目の若さも失われがちです。

秋は、憂いがち。時には高い空や樹木に視線を移し、いつもより早足で歩いてみてください。からだと心がシャキッとしますよ。
監修:キリン堂 未病医療サポート室 杉本幸枝(薬剤師)