未病のおはなしⅡ 第2回

暑い季節は“苦味 + ピリ辛 + 甘み”

暑い毎日ですが、食欲はお変わりありませんか?食べることには、からだを作り、エネルギーを補給するだけでなく、「味覚を楽しむ」という働きもあります。「おいしい」と感じることは、それだけで精神状態が安定し、からだのためにプラスに作用します。
仕事が終わって、気の合う仲間とのビール……。乾杯後のひと口目がたまらないという人も多いでしょう。ストレスがたまると、五味(酸っぱい・苦い・甘い・塩辛い・ピリ辛い)の中でも苦みに鈍感になります。飲み続けるうちにストレスが緩和されて苦みを強く感じるようになり、ひと口目のようなおいしさを感じなくなります。
特に暑い季節には、熱を冷ます作用のある苦い食べ物がおすすめですが、食べ過ぎるとからだを冷やしてしまいます。それでなくても、クーラーの利いた部屋で生活していると、昔の食養生をそのままにあてはめることができない場合もあります。苦い食品(ホウレンソウ・春菊・ゴーヤ・ゴボウ・ミョウガ・緑茶など)を食べる時には、温める働きのあるピリ辛い食品(ネギ・ニラ・ショウガ・ダイコン・ニンニク・唐辛子・山椒・ピーマンなど)を一緒にとります。また苦みとピリ辛みを調和させるのは甘みの食品ですが、甘みは普通の食生活では不足することはありません。米・パン・うどんのような主食をはじめ、ウナギ・マグロ・ナス・キュウリ・トマト・レンコン・シイタケ・コンニャク・大豆・豆腐などたくさんの食品が甘みの性質をもっています。具体的メニューとしては、①ネギとミョウガを添えた冷奴 ②ニラと一緒に卵でとじたゴーヤチャンプルー ③ゴボウ・ニンジン・ショウガを細切りしたキンピラなど。そしてランチでもうな重には山椒を、マグロ丼にはワサビを、豚肉はショウガ焼きをおすすめします。

監修:キリン堂 未病医療サポート室 杉本幸枝(薬剤師)