未病のおはなしⅠ 第4話 寒邪

軽い運動と“温”の食材でからだを温める

今年は長い暑さの後、秋が足早に過ぎ、からだが寒さに慣れずに風邪を引いた方も多いのでは?冬の主な外因「寒邪」には、現代では冬に限らず夏にもクーラーの利き過ぎなどでなりえます。からだの中で、寒邪の影響を受けやすいのは、腎と膀胱。漢方でいう「腎」は、腎臓だけでなく周りの副腎や生殖器なども含み、食べ物から得られるエネルギーに対して、生まれながらに親から与えられた生命エネルギーの生産工場といえます。また、不要な水分を排泄し、使える水分をリサイクルする働きもします。寒邪が侵入すると、エネルギーがうまく作れないために気力がなくなったり、冷えによって縮こまった場所の血液や水分の流れが悪くなったり、痛みを生じたりし、結果的には冷え性やしもやけ、肩・膝・腰の痛み、頻尿などを引き起こします。

対策
「腎」を養うのは「鹹味(塩辛み)」ですが、現代の日本人は塩分のとり過ぎですので、お勧めしません。それよりも、温めることで寒邪を追い出してください。普段からストレッチや軽い筋トレ、早歩き、腰湯などでからだを冷やさないようにし、内側から温める食事を心がけることです。温かい鍋物やシチューのほか、ネギ・ニラ・ショウガ・ニンニク・トウガラシ・コショウなど「熱」や「温」の性質を持つ食材をうまくプラスしてください。ホットウイスキーにクローブ、ホットコーヒーシナモンなど、飲み物にはスパイスの活用がお勧め。それでも改善しない冷えには、「人参四物飲料」などの漢方薬をお試しください。

アドバイス

寒いからと、つい背中を丸めていませんか?
悪い姿勢は首や肩のこりにつながります。あごを引いて、肩の力をぬき、頭のてっぺんを空から吊られているような意識で歩きましょう!

監修:キリン堂 未病医療サポート室 杉本幸枝(薬剤師)